ベトナム紀行(2)
( ニャットハーロペラホテル)
宿泊先の「ニャットハーロペラ ホテル」はホーチミン市のダウンタウンにあり、生活の活気と喧騒の中の4つ星ホテルとして洗練された建築様式や広々とした客室が我々に5日間の快適な旅を提供してくれた。
(夕食)
初日の夕食はベトナムの宮廷料理と言われるもので、ベトナム最後の王朝、「グエン(阮)王朝(1802~1945年)」時代の王族や貴族が食したもので、サラダなどの野菜の中に入っている香草が30年前の嫌な思い出としてとしてあり、私の口には少し抵抗があった。
(古都フエ)
翌朝、空路90分の古都フエに移動した。フエはベトナム最後の王朝、「グエン(阮)王朝(1802~1945年)」により築かれ、「グエン朝王宮」などの史跡が1993年にベトナム初の世界文化遺産に登録された。王朝の栄華を偲ばせる見どころが多く残り、うち14ヶ所も登録された落ち着いた雰囲気の街である。
私たちは空港でフエ農林大学(国立の総合大学)のミン博士の出迎えを受け、今回の大きな目的でもある「バニラビーンズ」の栽培をミン博士の案内で大学の農場や民間のバニラ苗会社「Cong ty TNHH NN Mot TV Lam Nghiep Tien Phong社」で社長のMs. Le Thi Thuy Nga氏によりバイオ栽培施設の見学と説明を受けた。
(バニラビーム)
バニラビーンズは、さやに入った状態のバニラのことでラン科の植物で受粉後にできるさやの発酵と乾燥を繰り返すことで独特の甘い香りが生み出され。
バニラの木は、ラン科バニラ属の蔓性(まんせい)植物で、他の樹木などを支えに茎をのばし成長します。
バニラはコロンブスがアメリカ大陸を発見する以前より、中央アメリカではタバコやカカオ飲料などの香りを楽しむ香味料として利用され、コロンブスが率いるスペインの侵略者により、バニラビーンズなどがヨーロッパに持ち込まれることになったとのことであった。(以上、書籍より引用)
ミン博士の所管するバニラの木は台風で僅かに残っているだけで、初めて見るバニラの木をまじまじと見せていただき、今後の展開に期待を膨らませた。
また、「Cong ty TNHH NN Mot TV Lam Nghiep Tien Phong社」は政府の支援を受けていない民間会社で、食物の苗をバイオ技術により培養し苗として出荷しており、施設には多くの研究者がおり、我々日本からの訪問者の話に興味を示し、通訳を通したやり取りには社長のMs. Le Thi Thuy Nga氏自らが対応していただき、バニラ苗の商談と併せて苗の提供を受け有意義な協議だった。
(つづく)