ベトナム紀行(4)
【ロータス社】
4日目はロータス・フード・グループ合資会社本社を訪ねました。
ロータス社は2014年にホーチミン市で設立され、食品製造業、輸出入および流通卸売業、外食事業を運営・統轄する企業でリーダーはLE VAN MAY女史です。
ベトナム国内で日系スーパーマーケットやコンビニエンス ストア各社へ惣菜の提供などを手掛けています。
また、「ちよだ鮨」や「丸亀製麺」「CoCo壱番屋」「牛丼の吉野家」のフランチャイズ を展開し、ベトナムへ日本の良いものを提供する企業活動をしています。
昨日訪れた同社の広大な農地の一角に徳之島の農作物栽培の可能性と今後の方針を協議しました。
事務所デスクにはベトナムと日本の国旗がクロスで置かれ、国際感覚に長けた企業風土に感激しました。
また、代表のメイ会長は気さくで徳之島のマンゴーやタンカン、砂糖キビ等々に強く興味を示し、持参したマンゴーとベトナムのマンゴーを試食する等、積極な姿勢に感動しました。
お互いの情報を交換する中で、是非、徳之島を訪問したいとのことから、その場で日程調整し10月21日から22日の2日間徳之島を訪問することが決定しました。
【昼食】
昼食予定のカレーの「CoCo壱番屋」は1時間待ちであり先を急ぐため「牛丼の吉野家」に変更したら、ここもやっと座ることが出来、改めて日本の食の素晴らしさに感激したひと時でした。
「牛丼の吉野家」の味は日本と大して変わらず、但し、独自メニューの多さには上海に続き、びっくりしました。
担当者によると、契約の段階で「牛丼の味とスタイルは変えないがメニューは現地のニーズに任せる」との事で、「カレーのCOCO」、「丸亀うどん」も同様に多彩な現地メニューがあるのにはびっくりでした。
【トコンタップ社】
ロータス社との打合せの後はベトナム最大の人材派遣会社のトコンタップを訪問しました。
同社は1956年国営の独占商社として設立され、2005年から国の方針で株式会社となり、2015年にトコンタップ・ジャパン株式会社が大阪に設立されました。
事業の柱の1つが貿易で主に農産物や衣料品の輸出入、そして2番目が生産事業で縫製工場、3番目が人材派遣、4番目が投資との事
3番目の人材派遣ではこれまで日本に約3,000人派遣し、現在実習生は約900人で派遣先から一番求められるのが縫製、建設、農業、溶接業等で日本の仕事のやり方を学びたいと言う若者が増えているとの事
実習生派遣の手順は日本からの求人情報があると各種専門学校や同業種の企業から募集をかけ、来日する4ヶ月から5ヵ月前から日本語教育を行うとの事です。(以上、同社ホームページから引用)
フオン会長によると、実習生は高給と都市部を好む傾向にあり、農業は安定性が無いことから応募者が少なく、現在、コロナ禍で生徒たちが出身地へ戻り募集が難しい。
併せて、地方では企業進出が進み就職先が増え、あえて、技能実習に応募しなくとも良い状態になっているとのことでした。
今後は、建設業と農業は敬遠され、最低賃金以上が必須で給料が高く実習場所が都会であること、また、実習生に親切な環境が用意されていることが重要と感じました。
(有機農業経済研究所フン博士)
昨日のフン博士の話では、現在、同研究所では農業及び関連分野の人材育成を目指しているとの事。
今回、徳之島のマンゴーやたんかん(柑橘類)、胡椒などの農産物とその技術習得のための技能実習制度に興味を持った。
持ち帰り組織で協議するとともに、研修手段としての技能実習生制度についてトコンタップ社との協議を進めるとのことでした。
後日、フン博士とトコンタップ フアン会長の打合せ内容が現地担当者からの報告がありました。
(フン博士)
1. 加工工場は持っているが農地と農業栽培の技術を持っていないので、技術者を育成したい。
2. 期間は1年でいい。
(トコンタップ社)
1.実習生の期間は3年なので 農業で短期のプログラムがあるか調べる。
2. 実習生の引き留め策としてのデポジットは博士でお願いしたい。
との回答があったとの事でした。今後は連絡を密にし、技能実習生や特定技能外国人の受入れを進めていきます。
【前田浩規行政書士事務所の方針】
外国人の就労や技能実習の受入れ業務については現状の課題・問題を認識・理解し、制度の推移を見極めながらコンプライアンスを遵守します。
そして、受入れ機関と送りだし機関とのマッチングを最良のものとし、双方、ウインウインの関係を創り出していきます。
【最後の晩餐】
4泊5日のベトナム最後の夜はベトナム料理で占めることにしました。
洒落たヨーロッパ風の冷房の効いた建物で、最後の晩餐に相応しく少し高級なワインで乾杯しフルコースのベトナム料理を堪能しました。
これで5日間のハードスケジュールの疲れも吹っ飛び、少し贅沢で豊かな時間を過ごすことが出来ました。
つづく